「未経験歓迎」って【ブラック】なの? 未経験応募の定義からブラック企業の見分け方まで徹底解説!

未経験歓迎マーク

「未経験歓迎」の求人はブラック企業が多い…という噂を耳にしたことはありませんか? ですが「未経験歓迎求人」=ブラック企業というわけではありません! そこで今回は、求人サイト・面接・人事の対応などからブラック企業を見破るコツをご紹介します!!

目次

そもそも「未経験者」の定義って何?

求人サイトや企業によって若干の違いはありますが、中途採用において「未経験者」とある場合、その意味は大きくわけて「まったくの未経験」「職種未経験者」「業界未経験者」の3種類に分けられます。

「まったくの未経験」

社会人として企業に勤めたことがない求職者や、職種、業界ともに経験がない求職者のことを指します。また、学生時代のアルバイトの経験は社会人経験としてみなされないことが一般的です。第二新卒といわれる、学校を卒業して1年〜3年程度の25歳前後を対象とした応募の場合や、とにかく人物重視で良い人材を広く募集したいという場合によく使われます。

「職種未経験者」

「職種未経験者」はその言葉の通り、募集職種の経験がない求職者を指します。たとえばIT企業のエンジニア募集で「職種未経験歓迎」とあった場合、IT企業での就業経験は必要ですが、エンジニアの経験は無くても応募条件は満たしています。

「業界未経験者」

「業界未経験者」は、募集している企業の業界経験がない求職者を指します。たとえばIT企業のエンジニア募集であれば、IT業界の経験は不問ですがSEの経験は必須となります。業界経験は必要ないので、飲食業界や教育業界で社内SEの経験があるという方でも応募条件は満たしています。企業側が「職種未経験」や「業界未経験」を募集する背景には、業界や職種のいずれかの経験や知識があれば、入社後のギャップが少なく必要なスキルを短時間で習得できるという狙いがあります。

企業が「未経験者」を募集する理由って?

企業側が即戦力ではなく、あえて「未経験者」を募集するにはいくつかの理由があります。

他社に染まっていない人物を採用したい

新卒採用で採りきれなかった人材の補充など、若年層や第二新卒を対象にしていることが多いです。

人物重視&ポテンシャル採用

チームで仕事を進める場合や少人数の企業の場合、他のメンバーとうまくやっていけるかどうかも重要な採用ポイントとなります。そのため、経験よりも人柄や意欲を重視した採用を行うことがあります。また、将来的に会社の中核となってくれそうな人物を採用したい場合にも、数年先の伸び代を期待して未経験者の採用を行います。

新規事業のための増員募集

新規事業や新店オープンなど、人材を大量に募集する必要がある場合、経験者と並行して未経験者も採用することがあります。

とにかく若手が欲しい

厚生労働省では求人における年齢制限を禁止していますが、いくつかの例外があります。そのひとつが「例外事由3号のイ」です。これは、期限の定めのない雇用形態で長期的に人材育成を行っていくことことを前提に、年齢制限ができるというものです。ようするに正社員募集でまったくの未経験者を募集するのであれば、年齢制限をしてもOKということ。そのため企業によっては、若手を採用したい場合に「未経験者」の採用を行います。

研修制度が充実している。

導入研修をはじめ、社員の習得レベルに応じてイチから育てる研修制度が整っているため、経験・未経験に関わらない採用を行えます。

ニッチ業界の応募

業界・仕事内容が特殊で経験者を採用するのが難しいため、未経験者も募集することがあります。ただしニッチ業界の求人で経験者・未経験者ともに歓迎とあった場合、経験者の方が採用は有利となります。未経験者の方は応募の際、熱意を十分に伝える努力が必要でしょう。

「未経験応募」のメリットって?

次に「未経験者歓迎」の求人に応募するメリットについて解説していきたいと思います!

採用のハードルが低い

経験や能力を問われないため、応募のハードルはグンと下がります。経験が無いのはどうにもなりませんが、意欲や熱意、あなたの人柄は企業にアピールすることができますよね。また、経験が浅いけど大丈夫…? という方にとっても応募しやすいのがメリットです。

イチから技術を身に付けられる

イチから経験や技術を積んでいくことが前提とされているため、研修期間がきちんと設けられている場合が多いことも特徴です。独学で学んできた方や新しい仕事にチャレンジしたいという方にもぴったりといえます。

「未経験応募」のデメリットって?

このように、各企業が未経験者を採用するのにはきちんとした理由があり、応募者側にも多くのメリットがあります。その一方で、デメリットも存在します。それはブラック企業にも応募してしまう可能性があるということ。ブラック企業は離職率が高いため、「未経験者歓迎」とあえてハードルを低くし大量に人材を確保する必要があるのです。

ブラック企業に明確な定義はありませんが、厚生労働省はサイト上で一般的な「ブラック企業」の特徴を以下3点挙げています。

一般的なブラック企業の特徴

  • (1)労働者に極端な長時間労働やノルマを課している。
  • (2)賃金の不払いや過度な残業、パワハラセクハラなど、コンプライアンスが著しく低い。
  • (3)労働者に対して過度な選別を行っている。

厚生労働省は労働基準関係法令違反の疑いで送検された企業のリスト一覧をHP上で公表していますが、法令に反していなくてもブラックといえる企業はたくさんありますよね。ではブラック企業への応募を避けるにはどうすれば良いのでしょうか?

「未経験歓迎」求人でブラックにひっかからないためには?

ブラック企業を見破るための注意点はいくつかあります。求人サイトで気を付けるべきポイントやフレーズを順にご紹介していきます。

求人サイトにおけるブラック企業の特徴&注意項目をおさえる

年中求人広告を出している&大量採用を行っている。

売り上げや事業が急拡大しているわけでもないのに、頻繁に採用を行っている企業は離職率が高い可能性大。どうして頻繁に求人を募集しているのか、どうして大量募集を行っているのか、採用の背景をきちんと確認するようにしましょう。また使えない人材は切り捨てるという社風が根付いている可能性もあるので、教育制度などがきちんと整っているかもチェックしましょう。

選考から内定までの期間が極端に短い

採用は企業にとって組織を活性化させるための重大なもの。経験者募集であれば、他の企業に取られる前に早く自社で囲い込みたいという心理が働きますが、未経験者募集の場合は、人物重視の採用が多いため数多くの応募者から少しでも良い人材を採用したいと人事側は考えます。それにも関わらず簡単に内定を出す企業は要注意です。取り敢えず採用して、合わなければ自主退社を促すというケースもありますので気をつけてください。

コンサルタント・アドバイザー・企画提案などの職種名を使っている

営業職とほぼ同義です。「営業」では中々人が集まらないためにこのような職種名で応募者を集めようとするのが狙いです。元々営業職に興味がある方も、過度なノルマが課されていないか、飛び込み営業・新規開拓・テレアポ中心の業務ではないかを注意してください。

正社員登用前提・リーダー候補・幹部候補などの文言

求人に明確なキャリアパスやロールモデルの年収例が記載されていない場合は、企業側に最初から登用するつもりが無い場合があるため注意しましょう。

見込み残業時間が多い

残業は法令で厳しく決まっており、大手求人サイトでは法令にのっとった記載がされています。そのため「月○○時間残業をしていただきます」といった、残業を強制するような記載はできません。ただし、固定給に大幅な見込み残業が組み込まれている場合は要注意。日常的に残業が発生している可能性があります。

自主性・主体性を多様している

未経験前提の求人に関わらず研修制度が記載されていない場合は、社員を育てる環境が整っていない場合も。ただし、ベンチャー企業などの少数精鋭の企業やボトムアップの企業ではあえて自主性を重んじた採用を行う傾向が強いです。

給与が高い・給与に幅がある

未経験者に関わらず給与が異常に高い場合は、過度なノルマを課される可能性があります。また給与が月給20万円〜30万円などと幅がある場合も人集めのおとり求人である可能性があります。

精神論が前面に出ている

HPや求人に経営者の精神論が前面に出ている場合、トップの意見が絶対なワンマン企業である可能性も。

あらゆる手段を使ってブラック企業かどうかを確認しよう

確認作業は面倒だと思うかもしれません。ですがブラック企業に入社して苦労するよりは、入社前に苦労した方が絶対良いはずです。ここではその確認方法をご紹介します。

求人サイトや企業HPから問い合わせを行う

求人サイトなどに記載されている福利厚生などの実績は、会社全体の割合である可能性があります。たとえば社員全体の有給取得が90%以上でも、あなたが応募しようと思っている職種の取得実績が90%以上あるとは限らないのです。そのため、該当職種の直近の取得実績を確認するようにしてください。これは有給だけではなく、月の残業時間、賞与、離職率も同様です。ただし、待遇面を確認するのはできるだけ内定が出てからにしましょう。選考の段階で待遇面ばかりを質問すると、仕事そのものに興味が無いのか、待遇ありきの応募なのかと人事にマイナスイメージを持たれてしまいます。

面接や電話で社内の雰囲気を確認する

面接は、企業の雰囲気を知る貴重な機会です。人事や総務の対応はどうか、日々の業務で疲弊していないかも重要なチェックポイントです。また直接企業に問い合わせの電話をかけ、対応を確認する方法も有効です。社内が殺伐としている場合、電話越しでもその雰囲気が伝わってくることがあります。

SNSや口コミサイトで確認する

SNSや口コミサイトを利用する方法もあります。従業員を多く抱える企業であれば、口コミの数も多いでしょう。ただし、口コミサイトはその企業に不満を抱えている現社員や既に退職した元社員が書き込むケースがほとんどですので、消極的な意見ばかりになってしまう傾向もあります

転職エージェントに確認してもらう

転職エージェントに登録している方は、エージェントを利用しましょう。聞きづらい質問でもエージェントを介せばスムーズです。また、エージェントであれば内定後の給与交渉も代行してくれるので、より良い条件で入社することも可能です。まだエージェントを利用していな方でも、ブラック企業を避けるために登録しておくのも良いでしょう。転職エージェントは、求職者が入社した時点で仲介料が発生する仕組みですが、早々に退職してしまった場合、仲介料が減額になることがあります。そのため企業と求職者のアンマッチを防ぐためにあなたにとってより働きやすい環境の求人を紹介してくれます。

前もって求職サイトに登録しておのもひとつの手

求人サイトのライターもお仕事。ブラック色の強い企業であっても、掲載を依頼された以上は応募者を集めるために企業の魅力を求人でアピールしなくてはなりません。ですが、本質はブラックなため、どうしても記事内容が「いびつ」になってしまいます。たとえば、働きやすい職場と記載があるのに関わらず、社員が笑っていなかったり、福利厚生が極端に少なかったりもその一例です。その「いびつさ」はすぐに見破るのは難しいかもしれません。ですから本格的に転職活動をはじめていない方も、取り敢えず求人サイトに登録して定期的に気になる職種を確認するクセをつけるのをおすすめします。何度か求人サイトを目にしているうちに、ブラック企業ならではの違和感に気付いたり、何度も人材を募集している企業に気が付いたりと、求人を見る目が養われていきますよ。

まとめ

「未経験OK」「未経験歓迎」の求人だからといって、必ずしもブラック企業というわけではありません。逆に、研修制度が充実している企業や人柄重視の採用を行いたい企業など、魅力的な企業はたくさんあります! 特に大手企業や売り上げが好調な企業は、人材を育てる体力があるのであえて未経験者を採用するパターンも多いです。未経験歓迎の求人だからといって避けるのは本当にもったいないです。気になった企業はとことん調べてみましょう!

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