企業研究やスケジュール調整など、何かと忙しい就職活動。少しでも時間を短縮するために履歴書用の証明写真をスピード写真や自撮りで済ませたい方も多いかもしれません。ですが実際の所、スピード写真や自撮りは証明写真としてOKなのでしょうか? 証明写真の基本的なマナーや人事のリアルなコメントをご紹介します!
スピード写真や自撮りを使う人はどれくらいいるの?
大手転職サイト「リクナビNEXT」が転職者向けに行ったアンケート調査によると、スピード写真で証明写真を撮影した人は60%、自撮りは6%、写真館などでプロに撮影してもらった人は32%という結果でした。
スピード写真 | 60% |
写真館・フォトスタジオ | 32% |
自撮り | 6% |
その他 | 2% |
全体の半数以上がスピード写真を利用していたことがわかります。最近は就職・転職者向けのスピード写真機もあり、ストロボ光や肌補正、データ保存などの機能も搭載されています。またスマートフォンも画素数が一眼レフ並に高くなっており高画質の写真撮影が可能ですし証明写真用のアプリも登場しています。ですが書類選考の際、一番はじめに採用担当者の目に入るのが証明写真です。いわば証明写真はあなたの第一印象を決定する重要なポイントなのです。写真館やフォトスタジオでの撮影は値段がスピード写真よりも高くなってしまいますが、照明の調整をはじめ、顔の角度や表情、服装のチェックも行ってくれますしプロから色々なアドバイスを受けられます。また場所によっては顔にあるシミ消しなどの修正やヘアメイクをしてくれる所も。予約なしで当日撮影でき、その日にデータを受け取れる写真館もありますよ。時間に余裕があればぜひ写真館やフォトスタジオで、プロに撮影してもらいましょう。
スピード写真や自撮りで撮影しなくちゃいけない時は?
就活用の証明写真は写真館やフォトスタジオで撮影するのがベストです。とは言え、どうしてもスピード写真や自撮りで証明写真を撮影しなければならないケースもあります。そんな時の注意点をまとめました。
スピード写真で撮影する際の注意点…
- 正面のガラスに汚れが無いか確認し、汚れている場合はハンカチなどで拭きとる。
- 取り直しの回数に制限があるので、撮影前に口や目を動かし自然な表情を作れるようにしておく。
- 姿勢や顔がきちんと正面を向いているか、男性の場合はネクタイが曲がっていないかチェックする。
自撮り(セルフィー)で撮影する際の注意点…
- 手ブレを防ぐためにスマートフォン用の三脚や自撮り棒を使用する。
- セルフタイマーやスマートフォン用リモコンで撮影する。
- 背景は白やオフホワイトなどの単色を選ぶ。
- 証明写真用アプリを利用する。
人事や採用担当者のリアルな意見
企業の採用担当者や人事に「証明写真をどこで撮影したかで応募者の印象が変わるか」や、「こんな証明写真はNG」などを聞いてみました。応募の際の参考にしてみてください!
人事が語る・証明写真の撮影場所で印象は変わる?
- 何通も応募書類を見ていると、証明写真をどこで撮影したのか何となく分かるようになります。写真館で撮影されたものは好印象なことが多いです。(金融・人事)
- 明らかにスマートフォンで撮影されたと分かるものは、正直印象が良くありません。アルバイト感覚なのかな?と思ってしまいます。(福祉・採用担当)
- 金銭的な理由があるかもしれませんし、スピード写真だからといって直接合否には関係しません。(サービス業・人事)
- やっぱりフォトスタジオで撮影したものは、スピード写真よりも綺麗に写っていると思います。ただ実際に面接で会ってみると写真と全然違うことも。過度な修正は控えた方が良いと思います。(IT・現場担当)
人事が語る・こんな証明写真はNG!
- たまに履歴書にモノクロ写真の証明写真を貼っている人がいます。他の応募者との差別化を図る目的かもしれませんが、暗い印象を受けますので私個人はお勧めしません。(メーカー•人事)
- スナップ写真や私服の写真で応募してくる求職者がいます。マスコミやアパレル業界なら、選考担当者によっては「面白い」と思ってくれるかもしれません。ですが当社は堅い社風。当社の企業研究を全くしていないのだなと感じます。不動産・人事)
- 証明写真を使いまわしている場合、当社に対する意気込みが感じられず、印象が悪くなってしまいます。どこで撮影したかはそこまで気になりませんが、基本的なマナーは守ってほしいです。(飲食・人事)
撮影前にチェック! 証明写真の基本的なルールまとめ
証明写真のサイズ
履歴書に使用する証明写真の一般的なサイズは「縦40mm×横30mm」です。JIS規格の履歴書をはじめ、一般的な履歴書の写真貼付枠には「縦36~40mm、横24~30mm」とサイズを指定していることが多いです。サイズ指定がない場合でも「縦40mm×横30mm」の写真であれば問題ありません。
証明写真の背景色
背景の色はブルー・グレー・白がベストです。最近はピンクや茶色、オレンジなど様々な背景色を選択できる所もあります。ですが就職用の証明写真の場合は人事担当や現場担当など様々な人物が目にするものです。見る人物によってなるべく異なる印象を持たれないようにするのが良いでしょう。特に薄味のブルーやグレーは顔の色や表情をはっきり写してくれます。白は背景が明るく写ってしまうことがあるので注意してください。
表情
- 笑いすぎ(歯を見せるのはNG)
- 無表情、顔が強張っている
- 顔の角度
- あごが上がりすぎている、またはあごをひきすぎている
- 正面を向いていない
- 顔が左右どちらかに傾いている
メイク
- メイクが濃い(付けまつげやカラコンは控える)
- すっぴん
- 姿勢
- 猫背
- 左右どちらかの肩が下がりすぎている
髪型 / 男性の場合
- 無造作ヘア
- 寝癖がある
- 染めた髪がのびてムラになっている
- 髪の毛が眉毛や目に掛かっている
髪型 / 女性の場合
- 髪が耳や顔にかかっている(髪が長い場合は後ろに流すか一つに結く)
- 寝癖がある
- 染めた髪がのびてムラになっている
- 髪の毛が眉毛や目に掛かっている
服装 / 男性の場合
- ネクタイが派手すぎる
- ネクタイや襟が曲がっている
- ボタンのダウンシャツ
- ノージャケット
- シャツの第一ボタンが留まっていない
- スーツは黒や紺など濃い目の色を選ぶ。シャツは白がベター。
服装 / 女性の場合
- シャツの胸元が開きすぎている。
- ネックレスやピアスをしている
- スーツは黒か紺、またはグレーなど濃い目の色を選ぶ。ブラウスやインナーは白がベター。
その他
- 3カ月以内に撮影したものを使用する。
- 印象が大きく変わらないよう大幅な髪型の変更は控える。
- 写真が履歴書から外れて紛失しないよう、写真の裏にはボールペンなどで名前を記入する。
- 証明写真は使いまわさない。※不採用の場合、履歴書を返却されることがあります。その写真を再利用するのは他社に対して失礼ですし写真がよれて汚くなることもあるので止めましょう。
最後に
写真館やフォトスタジオで証明写真を撮影するのは割高だと感じる方もいるかもしれません。ですが履歴書は人事や現場担当者など、不特定多数の様々な人が見るものです。最低限のマナーを守り、時間に余裕がある方は写真館やフォトスタジオを利用するようにしましょう。
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