会社を退職する理由は人それぞれですが、「本音の理由」を面接で答えるとマイナスイメージを持たれることもあります。ではどういった退職理由の答え方が良いのでしょうか。転職者が答えた退職理由の「本音」と「建前」も合わせて見ていきたいと思います!
どうして「本音の転職理由」を答えてはいけないの?
必ずといって良いほど、面接では転職理由を聞かれます。それは、同じ理由によってせっかく入社した応募者が辞めてしまわないかを確認するためです。たとえば、転勤を理由に前職を退職したとします。しかし次の応募企業でも転勤の可能性があった場合、企業側はあなたを採用するのを躊躇するでしょう。また、転職が前向きなものかどうかも知りたいと思っています。仕事は時として理不尽な目に合うこともあります。企業側は、現状に不満や課題があっても創意工夫して解決しようとする姿勢があなたにあるかどうかを見ています。そのため転職理由はネガティブなものであった場合でも、そのまま正直に答えるのは避けましょう。実際、「建前の転職理由」と実際に転職者が答えた「本音の転職理由」はかなり異なります。
「本音の転職理由」ランキング
下記は、厚生労働省が発表した「平成30年雇用統計調査」の離職理由から、19歳以下~39歳までの男女の平均データを算出しています。アンケート項目の「その他の理由(出向等を含む)「結婚」「出産・育児」「介護・看護」はランキングから除外しています。また、自営業からの転職者は含まれていません。
順位 | 離職理由 |
1位 | 労働時間・休日などの労働条件が悪かったから |
2位 | 給与への不満 |
3位 | 職場の人間関係 |
4位 | 会社の将来が不安 |
5位 | 契約期間の満了 |
6位 | 仕事内容に興味を持てなかった |
7位 | 資格や能力、個性を存分に活かせなかった |
8位 | 会社都合 |
離職理由の1位〜3位が「労働条件」「給与」「人間関係」であり、職場環境が合わず会社を辞めていることがわかります。働き方改革により各企業が職場環境の改善に力を入れています。そんな中、残業や休日出勤が多いままだと、より良い環境に転職しようとする求職者は多いでしょう。
「建前の転職理由」ランキング
「建前の転職理由」はどのようなものがあるのでしょうか。下記は大手転職サイト・リクナビNEXTとDODAの登録会員が答えた建前の転職理由です。
順位 | 転職理由(リクナビNEXT) |
1位 | キャリアアップしたかった(38%) |
2位 | 仕事内容が面白くなかった(17%) |
3位 | 労働時間・環境が不満だった(11%) |
4位 | 会社の経営方針・経営状況が変化した(11%) |
5位 | 給与が低かった(7%) |
6位 | 雇用形態に満足できなかった(4%) |
7位 | 勤務地が遠かった(4%) |
8位 | 仕事に対する責任がなく物足りなかった(4%) |
9位 | 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(2%) |
10位 | 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(2%) |
順位 | 転職理由(DODA) |
1位 | 給料・収入アップを実現するため |
2位 | 労働環境の短縮・ワークライフバランスを実現するため |
3位 | キャリアアップを実現するため |
4位 | スキルアップを実現するため |
5位 | 希望する職種・業務に就くため |
6位 | 業績が好調・将来性のある会社で働くため |
7位 | 公正は評価を得られる環境で働くため |
8位 | 家庭の事情で前職を続けられなくなったため |
9位 | 人間関係がうまくいかなかったため |
10位 | 体調不良で前職を続けられなくなったため |
リクナビNEXTの登録者が面接で答えた「建前の転職理由」の1位は「キャリアアップしたかった」、DODAの登録者が面接で答えた「建前の転職理由」の1位は「給料・収入アップを実現するため」でした。またDODAの場合、2位に「労働環境の短縮・ワークライフバランスを実現するため」がランクインしています。面接で給与や待遇に関して触れるのは適切でないケースもあります。しかし働き方改革の影響で、現在は生産性の向上や長時間労働の抑制に力を入れる企業が増えています。そのためあなたが効率よく業務をこなしたいといった意図を伝えることができ、企業側も任せた仕事はしっかりとこなせる人物だとあなたを評価すれば、こうした転職理由もさほど問題にはならないでしょう。
面接ではどんな転職理由を答えればいいの?
やはり面接では、前向きな理由を答えるのがベストです。前向きな転職理由を答えることで、企業側にあなたが新しい職場でどのように活躍していきたいか、仕事への意欲を示すことができます。また企業側は、あなたが入社した後にどのように貢献してくれるかや、どのように仕事に向き合ってくれるかを確認することができます。
ポジティブな転職理由
- 「前職で培った経験を活かし、新しいステージで活躍したいから」
- 「業務の幅を広げたいが、現在の会社ではこれ以上のスキルアップを望めないから」
- 「より挑戦できる環境に身を置きたいから」
- 「結婚を機に、努力次第で高収入を狙える業界にチャレンジしたいと思ったから」
まとめ
面接はあなたをアピールする場所です。転職理由を前向きに返答することで、あなたがその会社でどのように活躍していきたいのかを企業側に示す絶好のチャンスです。ぜひ前向きな姿勢と熱意を企業側に伝えてください!
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